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暗号資産(仮想通貨)の相続は危険?「日本円に戻さなくても課税される」理由と生前にできるトラブル対策 

近年、ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)を所有する方が増えています。しかし、その所有者が亡くなった際、相続手続きにおいて「思わぬトラブル」や「過大な税負担」が発生するケースが相次いでいます。                                       「暗号資産を日本円に引き出さず、そのまま放置しておけば相続税はかからないのでは?」 このような疑問をお持ちの方は非常に危険です。本記事では、暗号資産の相続で知っておくべき課税のルールと、残された家族が困らないために生前から準備しておくべき対策について分かりやすく解説します。

1. 暗号資産は「出さなくても課税」される!知っておくべき評価ルール

最も多い誤解が、「取引所から現金(日本円)として引き出さなければ、税務署にはバレないし申告も不要だろう」という考えです。

規約や引き出しの可否は関係なし!

暗号資産は立派な「資産」であり、現金化しているかどうか、パスワードが分かって引き出せるかどうかに関わらず、相続税の申告・課税対象になります。

 「亡くなった時点の時価」で税金が計算される恐怖

暗号資産の相続税評価額は、原則として「被相続人(亡くなった方)が亡くなった日の時価」で計算されます。                                                            ここに大きなリスクが潜んでいます。                                                                                                                                                                                                                                     例えば・・・・                                                                                                                                                                                                                                                                                          亡くなった当日に1,800万円の価値があった暗号資産                                                                                                                                                                                                   相続手続きや申告期限(10ヶ月以内)の間に価格が急落し、800万円になってしまった                                                                             

 【結果】                                                                                                                                                                                                                                                 手元には800万円分の価値しかないにもかかわらず、「1,800万円」に対して相続税が課税される

 株式などの有価証券にも同じことが言えますが、特に価格変動の激しい暗号資産では、この「時価と現時点の価格差」によって納税資金がショートするリスクが高まります。

 2. 暗号資産の相続で一番困る「財産の特定」と「パスワード」問題

相続実務において、専門家や遺族が最も苦労するのが「亡くなった人の財産を特定すること」です。                                                                                      近年は紙の預金通帳を発行しないデジタルバンクが増えているうえ、暗号資産はすべてオンライン上で管理されています。

  • どの取引所に口座があるのか分からない
  • スマホやウォレットのパスワードが分からず、ログインすらできない 

パスワードが分からないと遺族は資産を取り出すことができませんが、前述の通り「出せないからといって税金の申告をしなくていい」ということにはならないため、遺族は非常に大きな困惑と負担を抱えることになります。

 3. 生前にやっておくべき「3つの暗号資産・デジタル財産対策」

遺族をトラブルや余計な税負担から守るために、生前のうちに以下の準備を進めておきましょう。

 ① 財産の一覧表(エンディングノートなど)を作成する                                     どこに何の口座・資産があるのか(銀行、証券、暗号資産、海外資産など)を一覧表にまとめておきましょう。 取引所名(例:Coincheck、bitFlyer等)や利用しているウォレット名を明記しておくだけでも、ご遺族の手続きは劇的にスムーズになります。

 ② パスワードの管理と「共有方法」を決めておく                                        資産の一覧表にそのままログインパスワードや秘密鍵を書いておくと、生前の盗難や流出リスクが生じます。

  • 資産の一覧(取引所名)とパスワードは別の管理にする
  • パスワード管理ツールや貸金庫、鍵付きの保管場所に保管する
  • 万が一の時は「このノート・保管場所を見てほしい」と信頼できるご家族に共有方法(場所)だけを伝えておく

このような工夫をして、生前のセキュリティと死後のスムーズな引き継ぎを両立させることが重要です。

③ 遺産分割や手続方針を早期にまとめる                                            相続人同士で遺産分割協議が長引いている間も、暗号資産の市場価格は変動し続けます。価格暴落による納税リスクを避けるためにも、相続が発生したら速やかに専門家へ相談し、手続きを進めることが大切です。

■おわりに

暗号資産やデジタル財産の相続は、従来の不動産や預貯金の相続とは異なる専門的な知識が必要となります。 「自分の財産状況でどのような対策が必要か分からない」「家族にどう残せばいいか不安」という方は、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください。税理士・行政書士などの専門家が連携し、ご生前からの包括的な相続対策をご提案いたします。     

<エガオガチャンネル>                                                    

親の認知症と資産管理に困っていませんか?家族信託と任意後見で「争わない相続」を目指す方法

「親が認知症になったら、実家の売却や銀行口座の管理はどうなるのだろう……」                          近年、高齢化に伴いこのような認知症と資産管理に関するご相談が急増しています。認知症によって判断能力が低下すると、不動産の売買や契約更新などの「法律行為」が一切できなくなってしまいます。残されたご家族が困らないためには、認知症になる前に「家族信託」や「任意後見」といった対策を立てておくことが極めて重要です。                                 認知症対策として知っておくべきポイントと、ご家庭に合わせた適切な対策の選び方について解説します。

1. 認知症になると発生する「資産凍結」のリアルな問題

「まだ大丈夫」と思って対策を後回しにしていると、いざという時に以下のようなトラブルが発生します。

  • 遺産分割協議ができない                                                 例えばお父様が亡くなった際、お母様が認知症だと子供たちとの間で遺産分割協議を行うことができません。家庭裁判所で代理人を選任する必要が生じ、希望通りの相続ができなくなります。
  • 賃貸物件の契約や修繕が停止する                                                                                                                                                                                                                                        アパートや土地(ロードサイドの店舗など)を所有している場合、大手のテナント企業などは本人確認を徹底します。オーナーが認知症になると、賃貸契約の更新や新規契約、大規模修繕などが拒否されてしまいます。
  • 施設入居費用のために実家を売ることができない                                                                                                                                                                                                   親を介護施設に入れるため実家を売却したくても、本人の意思確認が取れないため売買契約を結ぶことができません。

2. 【ケース別】家族信託?任意後見?あなたに必要な対策とは

「遺言だけ書いておけば安心」「全員が家族信託をするべき」というわけではありません。家族構成や所有する財産によって、最適な対策は異なります。

① 財産が少なく、不動産もない場合

  • 対策: 特別な手続き(家族信託等)をしなくても対応可能なケースがあります。
  • 考え方: 預貯金の金額が少ない場合でも、本人の判断能力が低下すると口座が凍結されるリスクがあります。日常的な生活費であれば事前に対策(口座の代理人指名手続等)をしておくか、適切な見守り・支援体制を検討する必要があります。

② 賃貸不動産を所有している・管理を任せたい場合

  • 対策: 「任意後見」または「家族信託」
  • 考え方: 事前に任意後見契約を結んでおき、将来認知症になった際に家庭裁判所で手続きを行うことで、お子様などが任意後見人として代わりに賃貸契約等を締結できるようになります。

③ 実家や土地を「売却」して施設費用などに充てる予定がある場合

  • 対策: 「家族信託」を活用することで、より柔軟かつスムーズに手続きを進められるケースが多くあります。
  • 考え方: 任意後見の場合、不動産の売却には家庭裁判所の許可が必要となり、かなりの時間と負担がかかります。迅速に売却を進めたい場合は、生前のうちに「家族信託」を結んでおくのがベストです。

不動産を家族信託にする際は、「管理費用や生活費を入れる銀行口座」も合わせて信託に入れておくことが必要です。口座を信託対象にしておくことで、預金が凍結されることなくスムーズにお出し入れできるようになります。

3. 「任意後見」はお守り(控え)として組んでおくのも有効

認知症は「いつ・どのタイミングで進行するか」を予測することができません。そのため、 健康なうちに「任意後見契約」を結んでおき、実際に認知症の症状が出るまでは発動させずに控えておくという使い方も有効です。万が一の際のお守りとして事前にセットしておき、何事もなくお元気に過ごされた場合はそのまま相続を迎えるという柔軟な備えが可能です。

【あわせて知っておきたいポイント】                                                                                                                                                                                                                                                  任意後見契約は「認知症になった後」に効力を発揮する仕組みです。そのため、判断能力はしっかりしているものの身体が不自由になり銀行へ行きづらくなった時期に備えて、あらかじめ「財産管理等委任契約(見守り契約)」をセットで結んでおくのも非常に効果的です。これにより、健康なうちから将来後見が始まるまでの期間もスムーズにご家族がサポートできるようになります。 

■あなたの家族状況に合わせた「正しい判断」を

認知症対策・相続対策において、「遺言書を書いておけばすべて解決する」といった単純なケースは多くありません。

  • 「遺言」だけで十分なケース
  • 「遺言+任意後見」をセットにするべきケース
  • 「家族信託」まで組み込むべきケース

これらは、ご家族の状況や所有する財産の種類(不動産・預貯金の割合など)をトータルで分析して初めて正しい判断ができます。不適切な対策を選んでしまうと、いざという時に「全く使えなかった」という事態になりかねません。                  「親の認知症が少し心配になってきた」「遺言を書くべきか迷っている」という方は、ぜひお近くの相続診断士や認知症対策に詳しい専門家にご相談ください。お客様のご状況に合わせた最適なプランづくりをサポートいたします。

<エガオガチャンネル>  

                                                                                               

相続した後に隠れた借金が出てきたらどうする?相続放棄の注意点と不動産管理のリスク

「亡くなった親(親族)にどれくらい借金があるかわからない……」

「もし後から思いもよらない借金が出てきたらどうしよう」

相続が発生した際、プラスの財産だけでなくマイナスの財産(借金)をどう引き継ぐかは非常に大きな問題です。安易に「相続放棄すれば大丈夫」と考えていると、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。                           本記事では、相続放棄の仕組みと期限、放棄しても逃げられない「不動産の管理責任」、そして絶対にやってはいけない注意点について分かりやすく解説します。

1. 相続放棄の基本と「次順位の親族」への注意点

相続放棄とは、亡くなった人(被相続人)の財産も借金もすべて引き継がない手続きです。 

熟慮期間は「3ヶ月」!

相続放棄ができる期間は、「自分が相続人になったことを知った時から3ヶ月以内」と法律で定められています。3ヶ月はあっという間に過ぎてしまうため、早めの判断が必要です。

財産や借金が調べきれない時は「期限の延長」ができる!

「3ヶ月以内に借金の全貌が分からない」「限定承認すべきか放棄すべきか決められない」という場合は、家庭裁判所に申し立てを行うことで相続放棄の熟慮期間(3ヶ月)をさらに伸ばすことができます。                               慌てて判断して失敗する前に、期間延長の手続きをとってじっくり調べるのが賢明な判断です。

放棄すると、相続権が「次の順位」へ移動する

例えば、亡くなった方の子供(第1順位)が全員相続放棄をすると、相続権は親(第2順位)や兄弟姉妹(第3順位)へと順番に移っていきます。

【プロからのアドバイス】

あなたが放棄したことで突然別の親族(兄弟や叔父・叔母など)に借金の請求がいってしまう可能性があります。相続放棄をする際は、「自分が放棄したこと」を次の順位の親族へ早めに伝えてあげることがトラブルを防ぐマナーです。

2. 実は怖い「連帯保証人」と「昔の貸し借り」のリスク

「被相続人本人には借金がなさそうだったから相続した」という場合でも、後から隠れたリスクが発覚することがあります。

忘れた頃にやってくる「保証人」の地位

特に会社経営者や個人事業主だった方の場合、家族の知らないところで他人の借金の「連帯保証人」になっていたケースがあります。   半年~1年ほど経った後に、主債務者が倒産し、「実は亡くなったお父様が保証人でした。代わりに返済してください。」と突然督促が来るのがこのパターンの恐怖です。                                                生前のうちに、経営上の借入金やリース契約、保証関係のリスクがどれくらいあるのかを家族に知らせておくことが重要になります。

3. 相続放棄をしても残る「不動産の管理責任」

「実家の土地・建物と借金をまとめて放棄したから、これで安心」とはいきません。

法律上、相続放棄をしても、次の管理者が決まる(または破産管財人等に引き渡す)までの間は、その不動産を適切に管理する責任(善管注意義務)が残る場合があります。

  • 空き家が崩壊して通行人にケガをさせた
  • 不審者が侵入して火災が発生した

このような事態が起きると、放棄したはずの元相続人が損害賠償責任を問われるリスクがあります。価値の低い不動産がある場合は、単に放棄するだけでなく、建物を解体して売却するか、専門家を交えて処分方法を検討するのが現実的です。

4. やってしまうと放棄できなくなる!「単純承認」の注意点

相続放棄を検討している間、以下のような行動をとってしまうと「相続することを認めた(単純承認した)」とみなされ、一切の相続放棄ができなくなります。

  • 亡くなった人の預金を引き出して使ってしまう
  • 本人名義の医療費・入院給付金を受け取ってしまう

(※死亡保険金は受取人固有の財産ですが、本人受取りの入院給付金等は相続財産になります)

  • 遺品の中から価値のあるものを売却して現金化する

「知らなかった」では済まされないため、財産には手を触れず、まずは専門家に相談することが鉄則です。

■借金・不動産が絡む相続放棄は早めにプロへご相談を

相続放棄は、一見単純な手続きに見えて「管理責任の問題」や「単純承認のトラップ」など、非常に複雑なリスクが潜んでいます。

  • 「借金があるかどうかわからない」
  • 「地方の処分できない不動産が残ってしまった」
  • 「手続きの3ヶ月が過ぎてしまいそう」

このような不安をお持ちの方は、ぜひお早めにご相談ください。状況に合わせた最適な対処法をご提案いたします。

 

「相続登記の義務化」放置していませんか?
期限や放置のリスク・罰則(過料)について

2024年4月より、相続によって不動産(土地・建物)を取得した際の「相続登記(名義変更)」が義務化されました。

「昔引き継いだ土地のまま放置している」「名義変更をしていないけれど、何か問題があるの?」と不安に思われている方も多いのではないでしょうか。実は、放置を続けると罰則(過料)が科される可能性があるだけでなく、将来的に解決が非常に困難になるケースがあります。

本記事では、相続登記義務化のルールや放置するリスク、具体的な対処法について分かりやすく解説します。

1. 相続登記義務化の基本ルールと罰則

これまで任意だった不動産の相続登記ですが、法改正により期限と罰則が設けられました。 

• 申請の期限:相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内

• 違反時の罰則:正当な理由なく放置した場合、10万円以下の過料(罰金)が科される可能性

<注意>

過去の相続(法改正前の不動産)も対象です! ※

今回の法律は、過去に遡って適用されます。そのため、「数年前に亡くなったお父さんの名義のまま」「何十年も前のおじいちゃん名義のまま」という不動産も、速やかに名義変更を行わないと過料の対象となる可能性があります。

※ 対象ですが、法律の施行日(2024年4月1日)から3年間の猶予期間(2027年3月31日まで)が設けられています。

2. なぜ放置すると危険なのか?「名義変更が困難になる理由」

長年、不動産の登記を放置してしまうと、以下のような大きな問題が発生します。 

① 登場人物が増えすぎて収集がつかなくなる

例えば、ひいおじいちゃんやおじいちゃんの代から名義が変わっていない土地の場合、ネズミ算式に相続人が増えていきます。ひどいケースでは、登場人物(相続人)が100人以上に膨れ上がってしまうことも珍しくありません。 

② 費用や労力が膨大になる

名義を変更するには、相続人全員を特定し、全員から書類への押印や戸籍などの提出をしてもらう必要があります。100人もの関係者がいる場合、全国から書類を集めるだけでも莫大な費用と手間がかかり、現実的に自分たちだけで解決するのは不可能に近くなってしまいます。 

3. 相続登記は自分でできる?専門家に頼むべき理由

「法務局のホームページを見ながら自分で手続きできないか?」という質問をよくいただきます。 

結論から言うと、直近で発生したシンプルな相続であれば、書類を集めてご自身で申請することも可能です。しかし、少しでも過去に遡る場合や数世代前の名義が残っている場合は、司法書士などの専門家に依頼することを強くお勧めします。

• 生まれてから亡くなるまでの大量の戸籍(原戸籍等)の解読・収集 

• 複雑な相続関係図の作成と持ち分計算 

• 遺産分割協議書の作成と全員からの押印受領 

これらを一般の方が仕事や家事の合間に行うのは極めて困難です。

4. 【裏ワザ】遺産分割がまとまらない時の「相続人申告登記」

「相続人同士で揉めていて話し合いが決まらない」「誰が引き継ぐか決まらないから登記しようがない」という場合もあります。 

そうした理由で3年を過ぎてしまいそうな時に活用したいのが、「相続人申告登記」という制度です。 

■メリット

「私が相続人の一人です」と法務局に申し出ることで、とりあえず10万円の過料(罰則)を免れることができます。 

■注意点

これはあくまで暫定的な措置です。最終的な所有権を確定させるわけではないため、事態が落ち着いた後にしっかりと遺産分割協議を行い、正式な登記をする必要があります。 

放置されている不動産があったら、まずはご相談を!

山林や地方の土地など、一見価値がなさそうに見える不動産でも、登記を放置しておくと将来の子供や孫の世代に大きな負担を残してしまいます。最近では、使い道のない不動産を引き取ったり処分をサポートしたりしてくれる専門家やサービスも増えてきています。 

まずは、ご自宅やご実家の名義が誰になっているかを確認してみてください。 

「昔の名義のままになっている土地がある」「自分のケースで過料がかかるのか不安」という方は、ぜひお近くの相続診断士にご相談ください。 

<エガオガチャンネル>                                                    

 

親が亡くなったら「まず何をする?」相続手続きで困らないために真っ先に何をすべきか相続のプロが教えます! 

身近な方が亡くなったとき、深い悲しみの中でもさまざまな手続きを進めなければなりません。「一体、何から手を付ければいいのだろう……」と不安になる方も多いのではないでしょうか。今回は、相続のプロが「親が亡くなったらまず真っ先にやるべきこと」と「生前に備えておくべきこと」を、実務的な注意点やエピソードを交えて分かりやすく解説します。

親が亡くなったらまずやること①

死亡診断書の「コピー」を多めに取る

 亡くなって最初に執り行うのが葬儀です。役所へ「死亡届」を7日以内に提出する際、医師から発行される「死亡診断書」が必要になります。ただ、それを1枚しかもらってなくて、そのまま役所に提出してしまうと、役所以外にも、「生命保険金の請求」「スマホの解約」など、さまざまな場面で死亡診断書の提出を求められます。                                    死亡診断書を受け取ったら、まずはコンビニに行って、何枚かコピーを取って手元に保管しておきましょう。

親が亡くなったらまずやること②

戸籍を「2通ずつ」集める

お葬式が落ち着いたら、早めに亡くなった方の「生まれてから亡くなるまでの戸籍」を集めましょう。これは「法定相続人(誰が遺産を相続する権利があるか)」を確定させるために必要となります。

 ・なぜ「生まれてから亡くなるまで」必要なのか?                                                                                                                                                                                                       例えば、過去に別の市区町村で子供を「認知」していたり、前妻・前夫との間にお子様がいたりした場合、直近の戸籍だけではその事実が載ってこないケースがあります。そのため、過去の戸籍をすべて遡って繋ぎ合わせ、今の家族以外に相続人がいないかを確認する必要があります。

 ・現在は役所の窓口で「一括取得」が可能に!                                                                                                                                                                       昔は転籍先の役所ごとに郵送などで取り寄せる必要がありましたが、現在は配偶者や直系尊属、直系卑属の方であれば「取る人の最寄りの役所」で、一気に取得できるようになりました。

・お金と手間を減らせる「法定相続情報一覧図」                                                                                                                                                                                                             金融機関の数だけ戸籍一式を揃えようとすると、かなりの費用がかかってしまいます。そこで戸籍を一通り2通ずつくらい取って、誰が相続人かを証明する「法定相続情報一覧図」という書類を自分で作るか、我々専門家に依頼して作成したものを法務局に持っていくと、無料で何通でも「法定相続情報一覧図」を発行してもらえます。

  

【生前の準備】残された家族が迷わないための「連絡先」と「スマホ」を整理!                                                                     「誰に連絡すればいいか分からない」というのは、残された遺族が最初に直面する大きな悩みです。                                                                                      先日、大学の同級生が急逝した際、お姉さんが本人のスマホから「テニスサークルのLINEグループ」を見つけ、「弟が急逝しました」と連絡をくれました。おかげでお通夜に駆けつけることができましたが、ここには生前の重要なヒントが隠されています。

生前にやること①

亡くなったときの連絡先を決めておく

「いざという時にキーマンになってくれる人」や「絶対に知らせてほしい友人」のリストは、あらかじめエンディングノートなどに書き残しておくと、遺族が助かります。

 生前にやること②

スマホの暗証番号や情報の整理

 その同級生のお姉さんは、偶然にも「自分の誕生日」をスマホの暗証番号に入力したらロックが解除できたそうです。 スマホには写真や大切な情報がたくさん詰まっていますが、ロックが開かないと連絡すら取れなくなってしまいます。セキュリティの懸念はありますが、信頼できる家族にだけは暗証番号の置き場所を伝えておく、あるいはスマホ内の情報を生前に整理しておくことが大切です。

司法書士・税理士 相続相談はどちらにするべき? 

「身内が亡くなり、相続の手続きが必要になった」「将来の相続に備えたいけれど、何から始めればいいのかわからない……」 相続に関するお悩みは非常に幅広く、いざ相談しようと思っても、司法書士・税理士・弁護士など、どの専門家(士業)を選べばよいのか迷ってしまう方は少なくありません。本記事では、相続の「事前」と「事後」の状況に合わせて、それぞれの専門家の役割や、迷ったときの心強い相談先について分かりやすく解説します。

 

1.相続が「発生した後(事後)」の相談:司法書士と税理士のどちらを選ぶ?                                               相続が発生した後の手続きは、その人の持っているいろいろな財産(預金、不動産、有価証券など)をどう分けるか、名義をどう変えるかがあります。

①「遺産分割協議書」の作成や名義変更なら【司法書士】                                    亡くなった方が遺した預貯金や不動産、有価証券などの財産を「誰に、どう分けるか」を話し合い、『遺産分割協議書』にまとめる必要があります。また、不動産(土地や建物)の名義変更(相続登記)を行う場合は、司法書士が専門となります。

 ② 相続税がかかりそうなときは【税理士】                                            遺産の総額がある程度分かってきて、「これは相続税がかかりそうだ」「税金の申告手続きが必要になりそうだ」と判断できる場合は、税金の専門家である税理士に相談するのが最適です。

 ③どの専門家か分からない……そんな時はまず『相続診断士』へ                                「自分のケースではどの士業に頼めばいいのか判断がつかない」「海外に相続人がいる」「行方不明の親族がいる」など、問題が複雑だと弁護士や探偵が必要なケースもあります。このように、一般の方が数ある士業の中から適切な相手を一人で選ぶのは非常に困難です。そこでお勧めなのが、まずは身近な「相続診断士」に相談することです。                           

 <相続診断士に相談するメリット>                                                     ■お話を伺った上で、「この相談は司法書士が適している」「このケースは税理士が良い」など、必要な士業を見極めて紹介してくれます。                                                              ■相続診断士は、さまざまな専門家とのネットワークを持っています。遺産分割協議書の作成から、税金の申告、名義変更、さらには不要になった不動産の処分にいたるまで、仲間の専門家たちと連携して窓口を一本化し、トータルで解決へ導いてくれます。

 

2. 相続の「事前相談」:まずは何が問題かを明らかにすることが大事                       生前の「事前相談」を行う場合は、「自分たちが何に悩んでいるのか(何を相談したいのか)」を明確にすることが極めて重要です。  相続診断士に話を聴いてもらいながら、まずは次の「3つの大きな問題」のどれに当てはまるかを明らかにしていきましょう。

 ①お金の問題(相続税)                                                             「親の財産が多くて税金は大丈夫か?」「相続税がかかるのか、払えるのか?」という問題です。

②遺産分割の問題                                                                   「家族や親族の間で、喧嘩をせずに財産を綺麗に分けられるか?」という問題です。

③認知症の問題                                                          万が一、親が認知症になってしまうと、一切の法律行為(契約など)ができなくなってしまいます。このリスクが現在あるかないかを把握する必要があります。

例えば、お話を伺う中で「相続税と遺産分割に問題がありそうだが、認知症の心配はなさそうだ」と分かったとします。 もし多くの不動産を所有しており、今後も賃貸借契約の更新などが発生する場合は、早めに司法書士などの専門家と一緒に「家族信託(民事信託)」や「任意後見」の準備を進める、といった具体的な対策を打つことができます。

まずは何が問題なのかを明らかにし、それぞれの専門家と協力して準備をしておくことこそが、これからの相続問題に正しく対応していく方法です。

非上場株式の相続税評価、60年ぶりの大改正へ 

相続税の計算ルールが大きく変わろうとしています。             国税庁の有識者会議にて、約60年ぶりとなる抜本的な「非上場株式の評価見直し」の議論がスタートしました。                        背景には、実態(時価)と評価額の乖離を利用した過度な節税を防ぐ狙いがあります。

▼主な注目ポイント

■評価額アップの可能性:評価方法の抜本的な見直しが検討されています    ・「評価額の”壁”」の解消                                                               ・評価額の「恣意性・操作性」の排除                                                ・実務・学術上の進展を踏まえた「今日的観点」からの見直し                                                  ・第三者への事業承継等の動向を踏まえた評価

▼今後のスケジュール

2027年度の税制改正大綱へ反映し、2028年1月以降の相続からの適用が目指されています。(4月21日付日本経済新聞)          「うちは大丈夫?」と不安な方、早めのシミュレーションが鍵となります。                                           今後の動きに注目しつつ、自社の株価がどう変わるか早めに把握しておきましょう。

戸籍証明書等の広域取得 

令和6年3月から、「戸籍証明書等の広域交付制度」が開始されました。

これまでは、戸籍証明書等の取得をするには本籍地の窓口で請求するか、郵送でやり取りをする必要がありました。

しかし、この制度が開始されたことにより、本籍地以外の市区町村の窓口でも、戸籍証明書・除籍証明書を請求できるようになりました。

■ここがポイント

一箇所で完結

全国の戸籍を最寄りの窓口でまとめて取得可能。

費用と時間の節約

何軒もハシゴしたり、郵送代をかけたりする必要がありません。

■注意点

・本人や配偶者、直系尊属・卑属(親や子など)のみが請求できます。※兄弟姉妹、甥姪は請求できません。

・窓口への来庁が必須です(郵送や代理人による請求は不可)。

・運転免許証などの顔写真付き身分証が必要です。

・コンピューター化されていない一部の戸籍や、一部事項証明書、個人事項証明書は対象外

 

「昔の本籍地がわからない・・・」という方も、まずは窓口で相談してみるのが近道です。

手続きをスムーズに進めるために、制度の利用をおススメします。

デジタル公正証書 

公正証書の手続のデジタル化は、令和7年10月1日から施行されます。これは、これまで書面・対面を前提としていた公正証書に係る一連の手続きを全面的にデジタル化するものです。

1.嘱託(申請)

現行は公証役場に出頭が必要でしたが、デジタル化後は出頭せず、オンラインで電子署名を付して嘱託(申請)を行うことが可能になります。
本人確認も、電磁的記録での確認が可能になります。

2.嘱託人の陳述、内容確認等

現行は公証人による対面での陳述聴取や真意確認が行われていましたが、デジタル化後は、嘱託人が希望し、公証人が相当と認めるときは、web会議の利用が可能になります。

3.公正証書(原本)の作成・保存

現行は書面で作成・保存され、嘱託人・公証人の署名・押印が必要でした。
デジタル化後は、公正証書は原則として電子データで作成・保存されます。
署名・押印は、列席者は電子サインで、公証人は電子署名で行います。

4.正本・謄抄本の交付

現行は書面で交付されていましたが、デジタル化後は電子データでの受領も可能になります(書面での交付も引き続き選択可能)。
(2025年10月31日掲載)

令和7年路線価

7月1日に、令和7年分の路線価が発表になりました。

路線価は土地の相続税や贈与税の算定基準となるもので、全国の平均変動率は前年比2・7%増と4年連続で上昇し、現在と同じ計算方法で集計している平成22年以降で最大の伸び幅となりました。 インバウンド需要や駅周辺の開発が後押ししたといわれていますが、地方の一部では下落傾向が続いています。

都道府県別では、東京の8.1%増が最も大きく、沖縄6.3%、福岡6.0%と続いています。 伸び幅が大きかったのは、別荘地や観光先として訪日客に人気のエリアで、長野県白馬村が32.4%、北海道富良野市30.2%、東京・浅草29%となっています。

全国の最高価格は、40年連続で東京都中央区銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前にある銀座中央通り。1平方メートル当たり4808万円で、前年に比べて8.7%上がりました。

路線価が上がると、相続税や贈与税の税額にも影響が出ます。

具体的な土地の評価手法については、是非専門家にご相談されることをお勧めします。

(2025年7月掲載)

戸籍法が改正 

戸籍に氏名のフリガナが記載されるようになります

2025年5月26日に施行される戸籍法改正により、戸籍に氏名のフリガナが記載されるようになります。以前は氏名のフリガナは戸籍上には記載されていませんでしたが、この改正法の施行により、戸籍の記載事項に新たに氏名のフリガナが追加されることになりました。

施行日以降、本籍地の市区町村から、戸籍に記載される予定のフリガナが通知されます。通知されるフリガナが誤っている場合は、2026年5月25日までに正しいフリガナを届け出る必要があります。郵送またはオンライン(マイナポータル)で届出が可能です。通知が正しい場合は、特に手続きは必要ありません。

■相続手続きのメリット

戸籍にフリガナが記載される相続手続きのメリットとしては、以下のものが挙げられます。

① 戸籍の請求が円滑になる
相続が発生したら、亡くなられた方と相続人の戸籍を取得しなければならないのですが、請求の書類に対象者のフリガナが求められます。異体字や変体仮名を使用した名前の場合、解読に時間がかかり、他の書類などで確認をする必要がありましたが、それが不要となります。

② 土地建物の相続登記や預貯金の名義変更における、相続手続き時の本人確認が円滑になる
土地建物の相続登記や預貯金の名義変更では、被相続人や相続人の「氏名の読み方」が不一致の場合、手続きが滞ることがあります。戸籍にフリガナが記載されることによって、相続手続時の本人確認が迅速、円滑に行われると期待されています。

 

戸籍にフリガナが記載されることにより、住民票の写しやマイナンバーカードにもフリガナが記載できるようになり、本人確認資料としての精度が向上し、手続きが正確、迅速に行えます。

被相続人様、相続人様のお名前がスムーズに読めることによって、相続手続きが正確、迅速になることが期待されます。

(2025年6月30日掲載)

「マンション節税」評価見直しの最新動向 

高層マンションなどを購入することで相続税の評価額を市場価格よりも大幅に下げていた、いわゆる「マンション節税」に対して、規制を強化する動きが加速しています。

対策を考える上で最も重要なポイントは、「既に施行された改正」と「今後のさらなる規制の検討」の2つです。

1. 【すでに施行】区分所有マンションの評価方法が改正(2024年1月〜)

区分所有マンション(一室ごとの物件)の相続税評価方法は、2024年(令和6年)1月1日以降に発生した相続・贈与からすでに改正され、評価額が引き上げられています

●改正のポイント:

従来の評価額が市場価格と大きく乖離している物件(特に高層階や築浅の物件)に対し、市場価格の概ね6割程度になるよう評価額が調整されます。

これにより、従来の評価額から1.2倍~2倍程度に評価額が上昇する事例が多く見られ、特にタワーマンションの高層階は節税効果が大幅に薄れました。

影響: 以前に「タワマン節税」を実行した方も、改正後の評価額で再度シミュレーションと納税資金の見直しが必要です。

2. 【検討中】投資用不動産にさらなる規制の動き(相続直前購入)

現在、政府・与党では、先の改正の対象から外れた「一棟所有の賃貸マンション」や、オフィスビルを複数の投資家で共同購入する「不動産小口化商品」などの投資用不動産を対象に、さらなる評価の見直しが検討されています。

●規制の検討内容:

相続直前(例:5年以内)に購入された投資用不動産について、現行の路線価評価ではなく、購入時の価格をベースに評価を行う方向で調整が進められています。

これにより、「相続税を減らすためだけに直前に高額な不動産を購入する」という節税スキームに歯止めをかける狙いがあります。

影響:区分所有のマンションだけでなく、一棟所有の賃貸マンションや不動産小口化商品を活用した対策についても、将来的に節税効果が著しく制限される可能性があります。

■今後の相続対策の注意点

マンション節税は、もはや「確実で大きな効果が見込める対策」ではなくなりました。

今後、不動産を使った相続対策を検討する際は、最新の税制動向を十分に注視し、判断することが求められます。

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